Q1 事故米流通事件について

▼大河原雅子:

三笠フーズに端を発した非食用の事故米流通は、大変な事件だった。東京・三鷹市の学校給食で手巻きずしに使われていたでん粉が事故米からできたでん粉だという疑いが出た。米ではない形で子どもたちの食べていたものに入っていた。国がどのように係るか国民全体から問われている。

事故米穀の不正流通を総括し、どういう問題だったのかを、大臣にお聞きしたい。

△石破農林水産大臣:

それは三笠フーズが一番悪いが、行政としての対応が十分ならば、いかに悪らつな者がいたとしても、第一次的な責任は私どもにある。

再発防止の対策として、輸入検疫で食品衛生法上問題がある米は返すか廃棄する、輸入米の販売直前にカビ、カビ毒のチェックを行う。立入検査のマニュアルがなかったのでマニュアル整備も行った。

事故米問題の際、私どもの反省として、記録の保存や整備が不十分で、流通ルートの経過が分かるのに時間がかかった。国産米を使っていると思われていた商品にまで輸入品の事故米の使用があったので消費者の不安が高じた。不正規流通のチェックが不十分だった。

昨年10月から米流通システム検討会において検討し、消費者の視点に立つということから、米穀の適正な流通が確保される仕組み、必要な時に流通経路を迅速に解明できるトレーサビリティの仕組み、あるいは米製品の原料米の原産地に関する情報が消費者に提供できる仕組み、こういうものを一体的に整備する必要がある。この考え方を踏まえ、トレーサビリティ法案において、米穀等の販売を行う事業者に対し、その取引に係る情報の記録と産地情報の伝達を義務付け、食糧法案において、米の出荷、販売を行う事業者が守るべきルールの明確化と罰則の強化をやっている。

したがって、米トレーサビリティ法案、食糧法の改正で、更に、早く的確に対応しなければならないということが流通過程において担保されると考えている。

▼大河原雅子:

今回の事件解決には余りにも時間がかかった。今度の食糧法の改正では、業者の立入検査のとき、拒否にあった際には懲役も科すことができるなどという、いきなりペナルティーを強くしている印象もある。

この事件で、業者が立入りに積極的に協力できなかったのはなぜかという観点から、これまでの緩んだ農政の中で、国、政府、農水省のお役人と事業者の不適切な関係等、綱紀粛正はきちんとされていると言えるのか。

△石破農林水産大臣:

その点については、徹底的な聞き取り調査を行った。私どもとして、強制捜査権を持っているわけではないので、限界がある。おっしゃるような不適切な関係、あるいは、動かぬ証拠を見付けるのは私どもとしてなかなか難しい。

実際に、食の安全に責任を持つ省庁として自覚を持ってやっていたとは、農政事務所だけでなく本省だって悪い。そのことによって処分も行った。処分を行えばそれでいいというものではないので、本当にそういう意識にきちんとなっているか、これから先も徹底しなければならない。

Q2 JAS法との違いについて

▼大河原雅子:

こうした事件を二度と繰り返さないために、今回のトレーサビリティ法案では、米穀及び飲食料品の原料である米穀の産地情報の伝達等の重要な事項を新たに定めることになっている。しかし、消費者を保護する観点からの法律として、既にJAS法があり、基準が決まっている。

JAS法は製造事業者を対象とし、今回の法案は米を消費者に供するすべての業者が基本的に対象となる。そうすると、重複部分も出て、混乱を招くのではないか。米の産地情報をJAS法にきちんと入れ込む等、消費者、国民から見て分かりやすい法体系になぜしないのか。今回JAS法と本法案とで異なる体系を組む理由は何か。

△町田農林水産省総合食料局長:

米トレーサビリティ法案での産地情報の伝達は、事故米問題の際に、ふだんから食べている米加工品や外食、弁当などの原料米の産地がわからないといったことから消費者の方の不安が増幅したことを踏まえ、外食における御飯の提供を含め、各種の米関連製品について原料米の産地情報を伝達するというもの。また、外食店などにおいては、インターネットでの掲示、店内への掲示などの伝達方法も幅広く認めていきたい。

一方、JAS法での米の原産地表示は、米関連製品では米ともちに限定される。また、消費者が購入する際に、的確な商品選択ができるよう、表示方法も商品の包装及び容器などに直接表示することになっている。インターネットでの掲示や店内への掲示のような形態は認められていない。

こうした事情を踏まえ、JAS法とは別途の仕組みとして、米トレーサビリティ法案において、新たに産地情報の伝達を措置することとした。

JAS法との関係については、米トレーサビリティ法案の産地情報の伝達は、消費者が産地を識別できるようにするという点ではJAS法に基づく表示と同様の趣旨を持つ。JAS法により原料米の原産地表示が義務付けられるのは現在、米、もちだが、これについては米トレーサビリティ法案における産地情報の一般消費者への伝達の義務を除外することとして整理したところだ。

Q3 産地情報の伝達の意味

▼大河原雅子:

具体的に「産地情報の伝達」とは何を指すのか。外国産と国内産とを分ける程度か、それとも、国名を表示し、更に、例えば中国産であれば、広東省、四川省などと産地名まで示すのか。この「産地情報の伝達」が、食の安全にどういう意味を持つとお考えなのか、お聞きしたい。

△町田農林水産省総合食料局長:

産地情報については、国産であれば国産、外国産については国名を表示する。例えば広東省等それ以上の産地までの伝達は求めるという考えはない。

Q4 すべての農産品を対象にする可能性について

▼大河原雅子:

昨日、私はごく普通のスーパーに立ち寄ったが、そこに並んでいるものは本当に国産のものが多くなっていた。ウルチ米・国産とか、モチ米・国産とか、新潟県のどこの米100%だとか、事業者がすすんで表示している。しかし、問題は、そういうことが積極的に出せないものについてではないかと思われる。今回トレーサビリティ法を用い産地情報を出そうとする国の姿勢を一定評価するが、効果があるのか少し疑問が残る。

そもそもトレーサビリティとは、どこから来てどこに行ったかということをきちんと把握をすることで、伝票の管理がしっかり行われるだけで可能だ。消費者側からすれば、野菜や果物など取引が行われるものなら何でもトレーサビリティがきちんと確立されなければならない。今回の法案は米についてのみで、事故米の問題が生じて慌てて法案を作成したという印象を免れない。市場流通している農産品であれば、既に伝票管理は行われており、すべての農産品を対象に、産地情報の伝達を拡大すべきと思うが、その点についてはどうか。

△石破農林水産大臣:

ご指摘のように、事故が起こったことで、真摯な反省に基づきこの法案を作った面はある。やはり米が主食で、消費者の関心が強いこともあり、法案が出された。

対象を全部に広げるのが望ましいことは言うまでもない。ただ対象を拡大したときに、それがいいことか悪いことかは別にして、我が国のスーパーや業者等の寡占化が進んでいないこともあり、産地情報の伝達のために中小零細事業者の事務的な負担が増え、その分苦情も増える。事務的な負担がどうなるか、仕入れ場所が常に安定的に供給しなければならなくなると、仕入れる場所が変動し得る。その都度表示を変えるのか、中小零細の方々の負担を減らす方策と、消費者の安心、安全を確保すること、この両立を図っていかねばならない。私どもとして、農業者、中小事業者も実施可能となるような環境づくりは進めていかねばならない。そして、トレーサビリティの導入を推進していきたい。

その他のものについては、加工の度合いによっても形態に差があるので、消費者への適切な情報提供を最優先としながら、実行可能性を更に上げていきたい。その方途について議論を進め、実行に移していきたい。

Q5 対象品目について

▼大河原雅子:

中小の事業者の負担が増えることは私も望まないが、地産地消やフードマイレージ等への関心も高まり、食糧の輸入大国であることから脱していこうという機運が出てきており、対応に憶病であってはならない。顔が見える生産者、製造者が、どれだけこれからの消費を上向けるかということにも是非気を配っていただきたい。

いま一度伺いたいが、この法案の対象品目はどうなっているか。今回の事故米の事件では、焼酎メーカーや和菓子屋が大変な被害を受けた。制度改革をしたイメージを出すために、対象品目が米穀及び米穀を原料とする飲食料品であって、政令で定めるということだが、もっときちんと言えないのか。

△町田農林水産省総合食料局長:

政令に規定したいと考えているが、まず、米の加工品であり食糧法に規定する主要食糧に該当するものになる。具体的には、米粉、米飯類、御飯類、もち、米菓生地などだ。

二つ目は、その他の加工品で、社会通念上米を主たる原材料とするもの、あられ、せんべいなどである。また、米が原材料であることを訴求ポイントにしているということで米粉パンなどを基本として、現在トレーサビリティの対象品目の検討を進めている。

Q6 対象品目に酒類が含まれない理由について

▼大河原雅子:

事故発生から半年たち、有識者会議も開かれて検討されているのに、肝心なところが抜けている。事故米事件では酒類も問題になったが、それが入ってないことは信じられない。専門委員会の中でも酒をきちんと対象とすべきだと言われているが、なぜこの時点で酒が入っていないのか。国税庁の方にも伺いたい。

△西村国税庁長官官房審議官:

酒類については、法律上、政令で指定することにより、対象品目に加えることができるよう措置をしているところだ。

有識者会議取りまとめにおける指摘は承知をしており、酒類を対象品目とするかどうかについては、今後、社会通念上米を主たる原材料とする他の米加工品を所管する農林水産省とも相談をしながら検討したい。

△石破農林水産大臣:

酒は当省の所管ではないのでそういうことになっているだけの話で、私どもとしては、入れるべきだと思っている。ただ、それを言い切るだけの権能を持っていないのでこういう話になっているが、ご指摘のように、今回その酒でいろんなことが起きたことはよく認識しているので、この法律もそういう仕組みになっている。

国税庁とやはりそれは入れるべきだという方向を持って議論をし、消費者にきちんとした情報を提供することになると大臣として考えている。

▼大河原雅子:

大臣は元々酒をこの法律の対象にするというお考えだということが今分かった。ならば酒を対象に入れた上でこの法案を出せばよかったのではないか。

△町田農林水産省総合食料局長:

そういうご指摘はあろうかと思うが、この骨格の作成は、流通システム検討会で米穀及び米穀の加工品についてということで検討いただいた。JAS法との関係もそこで整理していただいた。政令規定する事項については、この夏を目途にできるだけ早く詰めていきたい。

Q7 たたき台としての政省令案について

▼大河原雅子:

この法案の審議において、たたき台になるように、例えば政省令の案でもいいから出すべきではないか。

△町田農林水産省総合食料局長:

政省令規定見込み事項について審議される場合、今まさにその場合だが、現時点で想定される検討内容を説明させていただいている。審議でいろいろな御指摘をいただき、またパブリックコメント等で国民の声もいただくことになる。施行に向け、そういったものを含めて成案を得るように検討するということである。

直ちに私が今この場でその案としてお示しできるかどうかというのは、これはできた後の議論となるので、私どもはとくにかく丁寧に御説明をさせていただいているということで御理解をいただきたい。

▼大河原雅子

なかなか理解できない。対応は後ほど相談をさせていただきたいが、国会の専門の委員会で審議をするわけだから、消費者もしっかり注目している。もちろん事業者からの注目度は大だろうけれども、そういう意味では丁寧な資料の提供と、議論のプロセスもきちんと示していただきたい。

Q8 基本計画策定前に新用途法案が提出される意味と農家のメリットについて

▼大河原雅子

新用途法案の質問に移りたい。米の消費量はどんどん減り、日本人は主食である米以外のものを食べるようになってきており、「主食」の位置づけをきちんと持ってこなかったのではないか。諸外国では主食の位置づけに変化はない。和洋中華を食し、ありとあらゆる食材を世界中から集めてきていた我が国も、お金を幾ら出しても食糧を買えない時代になりつつあることを認識しなければならない。

日本は小さい島国だが、北から南まで多様な気候、土地柄がある。だから適材適所、その土地に合ったものをきちんと作っていくことが必要だ。先日、視察に行った佐倉市の印旛沼の土地改良地は、湿地が多く、麦や大豆への転換が難しかった所だったことが、現地へ行きよくわかった。

石破大臣は、生産調整についてはしっかり議論し、来春にも基本方針を策定するとおっしゃっているが、この法案を成立させても、今後の議論次第では米政策が大きく変わる可能性があると受け取られてしまう。それはこの法案を改正しなければならない可能性が出てくるということだ。今回この法律を成立させたいと思われるならば、この中身では薄いのではないか。例えば、交付金の措置はなく、新用途米の計画を作れば、その利用にかかわる施設整備に融資の償還期限を2年延長するぐらいしかメリットはない。来春の国のグランドデザインである基本計画の策定を待っても遅くはない。今提案する必要性、特に農家の方々にとってのメリットを明快に御答弁いただきたい。

△石破農林水産大臣:

(日本人の食嗜好が米以外の)畜産物にシフトしてきたことをどう考えるかが極めて難しい。誰が何を食べるのか、議論の根底に、そういうことも考えていきながら基本計画を作っていく。基本計画ができなければ新しい政策に取り組めないという話ではないが、このトレサ法案、あるいは食糧法の改正は、主食であるがゆえに先行させる必要があると考えている。また、基本計画の中に米粉米、えさ米を適切に位置付け、振興の目標も示していきたい。

米以外は非常に作りにくい面がある。米に違いはないわけで、新たな投資というものも必要ない。そうすると、生産調整の中にこれが明確に位置付けられることは、農家にとっても大きなメリットだと考える。

そのため、農家にメリットを与え、そして自給率・自給力の向上にも資するということなので、基本計画ができてからやればいいということには、なかなか賛成し得ない。

Q9 カントリーエレベーター等の施作について

▼大河原雅子:

私が米を主食と言ったのは、日本で唯一自給100%できているものが米であり、米余りには減反で価格が下がらないようにしてきた。今ある水田を、粒で食べる主食の米、粉にして食べる米粉、それから食肉生産のための飼料米の生産にフル活用しようというのが大きな転換点ということだ。

だから、基本法に米を主食として位置付け、米に対する理念をきちんと反映させる施策にしていくべきだ。米粉や飼料米生産で水田を活用するときには、その推進のために、生産者や施設整備事業者への保障をきちんとするといったような安心感を与える目標を示していかない限り、これはまたもや猫の目行政じゃないかと言われる。

特に今回、カントリーエレベーターや保管庫、種子センター等の施策も十分とは言えないと思うが、その点はいかがか。

△町田農林水産省総合食料局長:

本格的な米粉の利用増進にあたっては、生産物が確実に流通、消費されることが重要なので、米粉用米の生産者に対する支援のほか、カントリーエレベーター等の整備に対する支援も重要だと考えている。このため、生産者と製造事業者等が連携して取り組むことを前提として、カントリーエレベーターや保管施設に対する助成の補助率を2分の1とし、融資措置を平成21年度予算において措置している。法律に基づく措置や税制等の予算措置を総合的に活用し、米粉の本格的な利用増進を図りたい。

Q10 米粉や飼料用米の需要喚起に向けたPR施作について

▼大河原雅子:

今回の措置は、生産者と実質的に実需側を計画で結び付けることによって、需要に応じた米粉用、また飼料用の米の生産を行うとことで、それが全体としては米の過剰生産に一定の抑制的な効果を掛けることだと思う。過剰を未然に防ぐだけではなく、米の需要を喚起する適切な施策が必要。

農水省もこれまで、もう一膳食べて欲しいというようなPR活動をいろいろ行ってきている。米飯給食が増えているという良い知らせもある。大臣は、食料自給率というのは結果であって消費者に国産を食べろと言えないとおっしゃっているが、日本の農水大臣だからこそ、国民へ「国産品を食べてください」と言うのが自然だと思う。そのことで、日本の米が世界に認知されると良いと思う。

それで、是非とも米粉や飼料用米の需要喚起に向けたPR活動をしていただきたいが、麦の代替品というこれまでのイメージが強く、米そのものの戦略になっていないと感じている。代替品としてではなく、米は米として、健康に良い、機能性が優れている、日本の伝統食に資する文化もつくってきたというようなことを、積極的にアピールし、施策を講じるべきだと思う。だから、米粉のパンもパンの形で米を食べると言っていただきたい。このPR施策についてはいかがか。

△石破農林水産大臣:

私はお願いしないと言っているのでなく、強制はできないと、申し上げている。国産品を食べなさいとは言えないと。また、国産品愛用という、余り精神主義的なものもいかがなものかと思うが。

米をもっと食べましょうと呼びかける、かわいい女の子が「御飯もう一膳」とアピールする「笑味ちゃんバッジ」も着用し、お米を食べるとダイエットに良いとか、米の朝御飯を食べると成績が良くなるとか、ありとあらゆる機会にお願いをし、勧めている。

米飯給食がもっと進まないか、文科省ともいろんな議論はあるが、当省としてできる限りのことをやり、考えつく限りのことを言っている。当省として、例えばホットドッグには実は米粉の方が向いているのではないか、あるいは米粉で育った豚というものは消費者の評価が非常に高いのではないか、あるいは米粉で育てた鶏が産んだ卵というのは非常に栄養価と健康バランスがいいのではないかとアピールしている。やはり消費者の評価が極めて大事だと思っていて、それを消費者にどう評価していただけるか、それをどうまた伝播をしていくかということが大切と思っている。

大河原委員は消費者の代表としての立場をもってこの議会に籍を置いておられるが、どういう形でやれば本当に、代替品ということのみならず、米粉あるいは飼料米の価値が高くなり多くの方々に御認識いただけるかということについて御教導賜りたいと思う。

Q11 米粉活用の周辺コスト軽減策等について

▼大河原雅子:

先日の視察で、飼料米に取り組む旭市と米粉に取り組む佐倉市に伺った。佐倉市のパン屋さんお話では、米粉は小麦の4倍であるが、4倍のコストをパンの値段に転嫁するわけにもいかず、利益が出ない状態で作っているということだった。驚いたことに、佐倉で取れた米を使っているが、パン向けの製粉は新潟や大阪の製粉工場で製粉してもらわなければならず、一回送って製粉してもらい、送り返してもらっているということだった。

米粉を活用するには、生産や製粉、輸送のコストや麦との価格差の課題もあり、商業的に流通させるためには、その周辺コストをどれだけ軽減する策を持っているかが問われる。どのような軽減策をお持ちか。

また、県内に1か所は製粉する場所があるという安心を与えていくべきでないか。この米粉の取組をオールジャパンで行うために、県内産の米をその県内で製粉できるシステムをきちんとつくっていくべきだ。

全国でコストを下げて米粉に取り組むために、製粉の機械導入を国が主導して措置するべきではないかと思う。効果的な周辺コストの軽減策と、の製粉機械への補助について伺いたい。

△町田農林水産省総合食料局長:

御指摘いただいたとおりで、米粉の普及にあたっては、できるだけ製粉コストを削減することは大変重要であると考えている。そのためにはこの製粉施設の整備は有効な手法だ。できれば、近くにあればそれだけコストは掛からない、御指摘のとおりだ。こうした施設の整備には、効率的に稼働し、製造コストの低減が図れるようにという観点から、生産者、実需者の間で連携を密にして、今後の事業展開も見極めた上で導入時期、施設の立地、処理能力、そういったことを決めていただくことになる。

そういった点で、決めていただいたら、私ども米粉の製造施設に対して、低利融資や予算措置も用意している。また、米粉製造施設等を取得した場合の税制上の特例措置も今回創設することとしている。こういった措置を活用し、米粉の製造施設の整備、また製造コストの削減といったことに努めたい。

Q12 米粉パン導入補助と文科省の考えについて

▼大河原雅子:

大臣は米の消費喚起、需要喚起は国民の自由な選択によるから無理やりにはできないとおっしゃった。しかし、少なくとも公立の学校で米粉パンを導入することは効果的で、既に取組が進んでいる。米粉パンを導入しやすくするための補助制度を導入するとお考えはないか。また、国が率先して公共で範を示すこともあると思うが、文科省はこれについてはいかがか。

△尾崎文部科学大臣官房審議官:

米粉パンは学校給食の中で急速に普及をしており、平成19年度で全国の小中学校8000校余りで使用の実績がある。3年前と比べおよそ倍増した。

この米粉パン等を使用することは、基本的に学校給食の実施主体である市町村、その教育委員会が判断する事柄で、すべてにわたって強制というわけにはいかないが、文部科学省としては、県内産の米粉パン等を学校給食に使用することは、地場産物の使用割合を向上させる意義があるのではないかと考えている。

私どもで実施をしている調査研究事業、昨年度からやっている、例えば学校給食における地場産物の活用方策の調査研究事業も各県に委託してやっている。その中で、学校給食用の米粉パンの開発や、例えばいろんな種類、多様な米粉パンを用意するとか、パンに限らず米粉を使った新しいメニューの開発をして、それを保護者に調理講習を行うといった取組を通じて、いろんな形での米粉の使用の支援をしている。

今後とも、米粉パン等を含め学校給食における地場産物の活用の推進を促したい。

Q13 学校給食で使用される小麦量について

▼大河原雅子:

学校給食で米粉のパンが食べられるようになることは、小麦アレルギーの方もいるので非常に大きなことだと思う。輸入の小麦には必ずポストハーベストが掛かっているが、国内産の小麦粉を使ったものからは出ない。現在、学校給食で使われている米、それからパン、調理用の小麦の量というのはどれぐらいか。

△尾崎文部科学大臣官房審議官:

私どもの直接の調査はないが、農林水産省の調査を拝借すると、学校給食での年間の米の使用量は、平成19年度で9万8千トン余りだ。現在、小麦の使用量は正確に把握していない。平成13年度までは、現在のスポーツ振興センターの前身の特殊法人日本体育・学校健康センターが各県の給食会を経由して小麦粉を供給していた時代がある。平成13年当時で小麦粉の学校給食での使用量は、3万7千トン余りというような状況だった。

Q14 学校給食への積極的な米粉の活用について

▼大河原雅子:

今日お配りした資料は東京都教育委員会が学校給食の実態を毎年出しており、その中からの抜粋である。文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課からいただいた資料と、各教育委員会が作っている学校給食の実態調査の中身は非常に違う。文科省の資料は、施設がどうなっているか、完全給食かどうか、栄養職員がどのように配置されているかしか書いておらず、子どもたちが何を食べているかは書いていない。

自治体がまとめている学校給食の実態調査は、地場野菜の取扱量、アレルギー対応、学校給食センターで洗浄する洗剤が合成洗剤か石けんかなど調べて書いてある。子どもたちが食べるものを誰が責任を持って把握するかだが、今の答弁では、文科省は、量についても把握していないので、農水省から聞いたとのことである。

私が今日ここで示しているのは、子どもたちが米も食べているけれどもパンとして小麦も食べていることが示されている資料である。千葉では、コメ粉食品普及会の皆さんが大学と提携しメニューを開発された。米粉を小麦粉として使い、グラタン、カスタードクリームにも使える。このことは普通の家庭でできることで、私も昨日、カスタードクリームを朝の5分という時間で電子レンジで作れた。「粒で食べる、粉で食べる」ということを国家プロジェクトとして進めていくために、こういうことも学校給食という子どもたちの口、それからそこにかかわっている御家庭の皆さんへ等、普及先はたくさんあることを是非自覚していただきたい。

農水省としては、小麦粉から米粉に転換していく戦略を持っていてもおかしくない。学校給食等公的なところに参入しやすいと考えるが、文科省は学校給食の中身についてどのように農水省と共同するのか。

△尾崎文部科学大臣官房審議官:

米粉の活用も、パンという形だけではなく、多様な食材という形での活用があるということで、先ほど申し上げた私どもの調査研究事業で委託しているその実績を見ても、例えばまさに大河原委員の御指摘あったヘルシーグラタンとか、それから鳥の空揚げの衣で使うとか、そういったいろんな多様な使い道の工夫をその委託調査研究の中で出てきている。それを保護者に普及啓発をするというようなこともある。

こういった形を通じ、米粉の多様な活用方策を広げるように、農水省とも連携・支援をしてまいりたい。

▼大河原雅子:

米粉、それから飼料米、そして主食用の米、きちんとした計画、目標を持たなければ生産者から消費者まで安心ができない。特に生産者にとっては、それぞれの施策に協力をしていくことによって、きちんと手取りの収入があることが大事だ。飼料米の21年度産については、継続して飼料米を作ってきた農家に大変な不安を与えた。そのため、来年度以降のことをきちんと農水大臣が責任をもって発信していただきたいということを最後にお願いする。