名古屋で開催されているCOP10(生物多様性条約締約国会議)/MOP5(カルタヘナ議定書締約国会議)。NGO会議としてプラネット・ダイバーシティ・フォーラムも同時開催されました。主催したのは「食と農から生物多様性を考える市民ネットワーク」です。
各国から事例報告がありましが、圧巻は、種子会社のモンサント社から特許権侵害で訴えられたカナダのなたね農家パーシー・シュマイザーさん。畑に紛れ込んだ遺伝子組換えの種子を無断で使用したとして損害賠償の訴えを起こされ、「いかに混入したかは問題ではなく、種子の権利はモンサント社」であり「50年かけて改良してきた私たち夫婦の権利は認められない」という驚くべき判決でした。
マレーシアに本部のある「農薬行動ネットワーク・アジア太平洋(PAN AP)に属して遺伝子組み換え作物、特にイネ問題を追及しているクレア・ウエストウッドさんの迫力には脱帽しました。
MPO5本番会議では、遺伝子組み換え作物が輸入国の生態系を乱し、人や環境に何らかの被害が出た場合の「責任と修復」が争点でしたが、被害を起こした企業や国に賠償を求めることができるルールを定めることが合意され「名古屋・クアランプール補足議定書」として採択される見通しとなっています。