新外交イニシアティブ事務局長の猿田佐世さんがMSF(民進党武蔵野サポーターズフォーラム)で講演するとのことで吉祥寺へ。 タイトルは「トランプ後の日米外交・沖縄米軍基地」。進行は松下玲子さん。
2009年政権交代で鳩山首相が打ち出した普天間基地の県外移設問題をきっかけに、猿田さんは日米間の大きな情報ギャップに気づき、以来、米議会や米政府へのロビーイング、日本の議員や首長の訪米活動のサポートを始めた。当時のワシントンで鳩山首相に反発していたのはアメリカ人ではなく、日本政府やメディア関係の日本人だったというから驚きだ。私も2012年にワシントンでのTPP調査とロビー活動で猿田さんのお世話になったが、日米外交が極少数の人々によって進められ、歪な主従関係となっている現実を垣間見た。アメリカの声は日本には大きく、日本の声は首相の声さえワシントンに届かない。日米関係を歪めている不思議な「ワシントン拡声器」の存在。日本政府も莫大なロビー費用を投じているが、むだなばら撒きに終わっているようだ。これまでの日米関係が既得権となっている官僚や政治家を変えるのは容易ではない。原発も沖縄もTPPも集団的自衛権問題も、政策転換と再度の政権交代を目指すなら、これまでとは異なる多様な外交チャンネルが必須だと痛感した。猿田さんとNDのますますの活躍を期待している。