質問主意書08.11.18

2008(H.20)年11月18日提出 (質問第91号)

介護保険制度に関する質問主意書・答弁書の内容

 介護保険法策定時には「家族介護」がある程度前提とされていたと認識するが、65歳以上の高齢世帯において、三世代世帯が占める割合は1980年に50.1パーセントであったものが、2006年には20.5パーセントと半減している。それとは逆に、65歳以上の単独世帯と夫婦のみの世帯は倍増している。これらは、家族による介護力の明らかな低下を示している。そして、高齢夫婦世帯における「老老介護」や高齢夫婦ともに認知症となる「認認介護」も増え続けている。

高齢期の在宅生活を支えるために訪問介護サービスは必要不可欠のサービスであり、家族による介護力が低下しつつあるなかさらに需要が高まっていくサービスだが、介護保険制度創設以降、80代、90代を中心とする介護保険サービス利用者には理解が困難と思われるさまざまな制約や条件が加えられてきた。

介護保険法改正以降の介護保険サービスの提供のあり方について、以下、質問する。

介護保険サービスの利用開始について

▼質問1:

介護保険法第27条第8項には「要介護認定は、その申請のあった日にさかのぼってその効力を生ずる」とあり、介護認定の申請日からサービスを利用することができるとされている。しかし、認定通知が届くまでサービスを利用することができないと理解している被保険者が多く存在する。また、認定通知が届くまでサービスを利用できなかったため、働く介護家族が退職を余議なくされるなど困難な状況に陥ったり、サービスを利用しないまま不幸にして入院あるいは死亡に至ったケースもある。介護保険において要介護認定の申請日からサービスを利用できることを被保険者に周知することを保険者に徹底する必要があると考えるが、具体的な見解を示されたい。

△答弁:

厚生労働省としては、被保険者に対し、要介護認定及び要支援認定の申請の日からサービスの利用が可能であることを説明するよう保険者に要請してまいりたい。

介護予防訪問介護について

▼質問2:

2006年の改正介護保険法施行以降、要支援認定者への介護予防訪問介護において、介護報酬が月単位の定額制に変更されたことにより、実質的に週当たりの利用回数が制限されたとの声が寄せられている。また、利用回数の制限による窮状を訴えても、保険者である市区町村や介護支援専門員から「国が決めたことだから」、「制度が厳格に運用されることになったから」といった納得のいかない説明を受け、不自由な暮らしをしているとの訴えも多く寄せられている。

特に認定段階に応じた支給限度額の範囲内であるにもかかわらず、必要なサービスが制限されることへの利用者、介護者からの不満、苦情は大きい。

介護報酬の改定により、認定ランクに応じた支給限度額が設定されているにもかかわらず、介護予防訪問介護に定額制の介護報酬が導入されたことにより必要な介護予防訪問介護が提供されないという、二重基準が設けられていることによる弊害について、80代以上を中心とする介護保険受給者に理解できる文言による具体的な説明を示されたい。

△答弁:

介護予防訪問介護の利用に関しては、本人の状況等を勘案しながら、本人、地域包括支援センター、介護予防訪問介護事業者の三者が話し合い、適切なケアマネジメントが行われ、それに基づいて必要な支援の内容とサービス提供量が決められるものであることから、月単位の定額報酬により必要なサービスの利用等が制限されるものではないと考えているが、今後とも、介護予防訪問介護が適切に行われるよう、指導に努めてまいりたい。

生活援助について

▼質問3:

厚生労働省が指導する介護給付適正化推進運動、介護給付適正化計画により、要支援認定あるいは要介護認定を問わず、「同居家族」がいることを理由に、訪問介護の「生活援助」を一律に制限する保険者の事例が多く寄せられている。

厚生労働省は各都道府県介護保険主管課(室)に対して、2007年12月20日付老健局振興課事務連絡「同居家族等がいる場合における訪問介護サービス及び介護予防訪問介護サービスの生活援助等の取扱いについて」及び2008年8月25日付同課事務連絡「同居家族等がいる場合における訪問介護サービス等の生活援助等の取扱いについて」により、「管内の市町村に対して、生活援助等において同居家族等がいることのみを判断基準として、一律機械的にサービスに対する保険給付の支給の可否について決定することがないよう」との旨の周知徹底を求めているが、要支援認定あるいは要介護認定を問わず、また、老老介護であったり、認知症のため絶えず見守りが必要であったり、働く未婚の子と親の世帯であっても、同居家族がいることを理由に「生活援助」が認められないとの訴えが絶えることがない。

こうした訴えの中には「生活援助」が認められないために、訪問介護員による掃除の提供がないため、家の中がほこりまみれになり喘息を起こすケース、洗濯の提供がないため、不潔な状態で暮らすケース、買い物の提供がないため、食材や日用品が入手できないケースが見受けられる。

また、昨年夏には猛暑による熱中症で高齢者が亡くなるという不幸な出来事が多くあったが、自宅でクーラーがつけられないなど温度調整ができずに衰弱し、訪問介護員の発見により一命を取り留めたケースもあったと聞く。

働く子世帯からは「生活援助」の利用ができないのであれば、介護が必要な親世帯との同居を実現することは困難であるとの声も寄せられている。

高齢者の暮らしそのものに虚弱性、危険性があり、家族介護力が低下しつつある現状のなか、高齢期の在宅生活を継続するには、「生活援助」の提供が不可欠と考える。しかし、本年5月13日には財政制度等審議会で介護保険給付費の抑制に向けた試案のなかで、要介護2までの「軽度者」を介護保険制度の対象外とした場合、要介護2までの「軽度者」で「生活援助」のみの利用者を同制度の対象外とした場合、要介護2までの「軽度者」の自己負担を1割から2割に引き上げた場合における機械的試算が公表され、多くの利用者、介護家族に今後の「生活援助」の利用についての不安を増大させている。

高齢期の在宅生活における「生活援助」の重要性にかんがみた、今後の「生活援助」の在り方について政府の具体的な見解を示されたい。

また、厚生労働省から都道府県介護保険主管課(室)への事務連絡による指導にもかかわらず「生活援助」が提供されない事態が放置されている現状について、見解を示されたい。

△答弁:

訪問介護サービスにおける生活援助については、現在、社会保障審議会介護給付費分科会(以下「分科会」という。)において平成21年4月の介護報酬の改定に向けて御議論をいただいているところであり、その結果も踏まえ、介護保険料の水準等にも留意しつつ、適切な介護報酬の設定等に努めてまいりたい。

また、同居家族等がいる場合の生活援助の取扱いについては、御指摘の事務連絡において、適切なケアマネジメントに基づき、利用者の個別具体的な状況に応じて必要なサービスが提供されるべきである旨を市町村等に示しているところであり、今後とも、同居家族等がいることのみを判断基準として、一律機械的に訪問介護サービスに対する介護給付の支給の可否について決定することのないよう、当該事務連絡の周知徹底を図ってまいりたい。

身体介護について

▼質問4:

2003年度の介護報酬改定以降、訪問介護の「身体介護」においては、1.5時間を超えるサービス提供では30分ごとに83単位のみ加えられることになった。単独世帯や高齢夫婦世帯、あるいは働く子世帯との同居世帯では、家族介護者が不在のため、訪問介護員による2時間以上のサービス提供が必要なケースも多いにもかかわらず、訪問介護事業所では採算が取れないため、1.5時間以上のサービス提供を行わないケースがあるとの声が寄せられている。

同時に2時間を超えては利用できないという制度の誤った解釈が、介護支援専門員やサービス提供事業所に流布されているため、利用者からは、改正により2時間を超えて利用できなくなったという誤った情報がもたらされている事例が寄せられている。

認知症などにより長時間の見守りが必要な場合でも、サービスが提供されていない事例も寄せられている。

身体介護において、1.5時間を超えてサービスを提供した場合の30分ごと83単位の加算により、サービスの利用が制限されている実態について、具体的な見解を示されたい。

△答弁:

御指摘の身体介護に係る介護報酬については、平成15年度の介護報酬改定において、限られた財源を有効に活用するため、当初の設定が実態に即して合理的であったかどうかの検討を踏まえつつ、サービスの効率化・適正化を図る観点から見直しを行ったものであるが、現在、分科会において平成21年4月の介護報酬の改定に向けて御議論をいただいているところであり、その結果も踏まえ、介護保険料の水準等にも留意しつつ、その適切な設定等に努めてまいりたい。

院内介助について

▼質問5:

訪問介護においては、医療機関の支援がなく受診に支障をきたすなどの要件がある場合は、介護支援専門員のアセスメントにより、保険者が例外的に訪問介護員による「院内介助」を求めるとされているが、待機時間の保障はない。このため、実際には「院内介助」を利用できない、あるいは「院内介助」を拒む事業所があるとの事例が寄せられている。また、必要に迫られ自費による利用をしているケースでは、訪問介護員の待機時間に対する自費負担が過大であるとの相談も寄せられている。

本来であれば、「院内介助」は医療機関が支援すべきものとされているが、医療機関からあらかじめ支援を拒否されている事例も多く寄せられている。

介護保険における「院内介助」の運用に問題があると考えられるが、事態を改善するための具体的な見解を示されたい。

また、医療機関による支援については、医療機関における「院内介助」の実態調査とともに支援の徹底を求める必要があるが、通院にも事欠く高齢者への対応について、具体的な見解を示されたい。

△答弁:

 御指摘の院内介助については、「「通院等のための乗車又は降車の介助が中心である場合」及び「身体介護が中心である場合」の適用関係について」(平成15年5月8日付け老振発第0508001号・老老発第0508001号厚生労働省老健局振興課長及び老人保健課長連名通知)において、基本的に病院等のスタッフ等により行われるべきものであるが、訪問介護サービスにおける通院等のための乗車又は降車の介助(以下「通院等乗降介助」という。)の前後に連続して身体介護を実施した場合であって、一定の条件を満たす場合には、院内介助を行った時間についても身体介護を行った時間に含めて介護報酬を算定することができることとしており、今後とも、同通知の周知徹底に努めてまいりたい。

散歩について

▼質問6:

要支援高齢者、要介護高齢者はともすれば自宅に引きこもりがちとなるが、訪問介護において訪問介護員が利用者に同行する「散歩」が給付対象とされていないと聞く。

2005年の介護保険法改正では、「介護予防」の考え方が導入されたが、居宅介護支援事業所や訪問介護事業所からは、「散歩」による予防効果は高いとの意見が多く寄せられている。

地域包括支援センター、介護支援専門員によるケアマネジメントで「散歩」の必要性を認めた場合には、訪問介護員による「散歩」の同行を保障すべきであると考えるが、訪問介護員による「散歩」の支援が認められていない現状について、具体的な見解を示されたい。

△答弁:

訪問介護員による散歩の同行については、適切なケアマネジメントに基づき、自立支援、日常生活活動の向上の観点から、安全を確保しつつ常時介助できる状態で行うものについては、利用者の自立した生活の支援に資するものと考えられることから、現行制度においても、介護報酬の算定は可能である。

通院等乗降介助について

▼質問7:

2006年の介護報酬改定において、介護予防訪問介護では、要支援認定者は「歩行」ができるとされ、「通院等乗降介助」が認められないこととなった。しかし、要支援認定、要介護認定の訪問調査における「歩行」とは歩幅や速度とは関係なく歩くことであり、方向感覚や合目的な歩行と関連しないとされている。そして、室内外を問わず5メートル程度以上歩けること、支えがあれば歩けることをも「歩行」ができると規定している。また、要支援認定者のなかには認知症の症状があっても、本人が医療機関の受診を拒むため、認知症の診断がなく、要支援1、要支援2に認定される者があるとの事例が寄せられている。

このため、家族が通院に同行することが困難な事例、あるいは介護者が高齢であったり、病気がちであったり、あるいは働いているため、家族が通院に付き添うことができないという事例にもかかわらず、「通院等乗降介助」が認められないといった声が寄せられている。

地域包括支援センターや居宅介護支援事業所のケアマネジメントにおいて「通院等乗降介助」が必要と認めた場合には、介護予防訪問介護においても「通院等乗降介助」を認めるべきと考えるが、具体的な見解を示されたい。

△答弁:

通院等乗降介助については、利用者が乗車又は降車の際に訪問介護員による介助を必要とする状態であることが前提であり、要支援者については、そのような状態にあることが想定し難いことから、現行制度においては、介護報酬の算定の対象とはしていないところである。

認知症の利用者への対応について

▼質問8:

在宅の認知症の利用者の見守りでは、たとえば要介護五で支給限度額の上限まで訪問介護を利用したとしても1日当たり訪問介護員の訪問は3時間が限度となり、最重度の認定者であっても絶対的なサービス量が不足している。

介護保険における居宅サービスにおいて、認知症の利用者へのサービス内容についての検討が不足していると考えられるが、認知症高齢者の増加が推計されている今後について、どのような介護保険サービスが必要とされているのか、実態調査の実施と予定の有無とともに具体的な見解を示されたい。

また、地域密着型サービスにおいては認知症対応型通所介護が提供され、通所介護においては若年性認知症ケア加算が設けられている。訪問介護や通所介護においても認知症ケア加算を検討すべきではないかと考えられるが、具体的な見解を示されたい。

△答弁:

厚生労働省においては、認知症患者の医療機関・施設別の利用実態や、地域における認知症に対する医療・介護サービス資源の実態等について、平成22年度を目途として調査を行うこととしており、その調査結果も踏まえ、認知症高齢者に必要とされる介護保険サービスについて検討を進めてまいりたいと考えている。

また、認知症高齢者介護に係る介護報酬については、現在、分科会において平成21年4月の介護報酬の改定に向けて御議論をいただいているところであり、その結果も踏まえ、適切に設定してまいりたい。

医療的ケアについて

▼質問9:

訪問介護員にはいわゆる医療的ケアの提供ができるとされているが、訪問介護事業所によっては、訪問介護員の技術、経験の不足からサービスの提供を断るケースがあるとの相談が寄せられている。

療養病床の転換・廃止予定や医療機関からの早期退院の促進により、在宅で医療的ケアを必要とする利用者は今後、増加すると予測され、訪問介護員に医療的ケアを求めるケースが増加すると推測される。

今後、介護福祉士、あるいはホームヘルパー1級修了者であっても一定の経験年数、看護職による教育・訓練や日常的な連携による支援が必要と考えるが、具体的見解を示されたい。

△答弁:

お尋ねの医療的ケアの内容が必ずしも明らかではないが、一般に、軽微な切り傷等の専門的な判断や技術を必要としない行為等については、医行為ではなく看護師等の資格を有しない訪問介護員等も行うことができるが、病状が不安定であること等により専門的な管理が必要な場合には、これらの行為が医行為に該当すると考えられることもあるため、必要に応じて医師等に確認するなど、医療関係者との適切な連携の下にサービスが提供されることが望ましいと考えている。

施設サービスなどにおける居住費・食費の自己負担に対する補足給付について

▼質問10-1:

介護保険法改正により、施設サービスと短期入所系サービスの居住費・食費、通所系サービスの食費が自己負担化されたことに伴い、低所得者対策として補足給付(特定入所者介護予防サービス費・特定施設入所者介護サービス費)が実施されている。しかし、基準費用額を超える居住費・食費を設定し、補足給付を適用しない事業所があるとの事例が寄せられている。

介護保険サービスは必要なすべての利用者に提供されるべきであり、施設サービス提供事業所はすべて補足給付を導入すべきと考えるが、低所得者対策が適用されない事業所について、具体的な見解を示されたい。

また、低所得者対策においては、サービス提供事業者が居住費・食費のいずれか一方でも基準費用額を超える金額を徴収した場合には補足給付を行わないとされている。高額の居住費・食費を徴収するサービス提供事業者が指定され、高額の居住費・食費を支払うことができない利用者に対して必要なサービスが提供されていない現状のなか、利用者の選ぶ権利が阻害されている事実について是正が必要と考えるが、具体的な見解を示されたい。

△答弁:

御指摘の補足給付については、介護保険施設に入所する者であって低所得者としての一定の要件を満たす者であれば、その支給対象となり得るが、当該利用者自らが基準費用額を超える費用を支払って食事や居室の提供を受けることを希望し、その費用について当該介護保険施設が提示した金額を支払うことに同意している場合にまで、補足給付を支給することは、他の利用者との公平性の観点からも適当ではないと考える。

利用者と介護保険施設との契約に際しては、指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第39号)等において、介護保険施設は、入所申込者又はその家族に対し、入所申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書を交付して説明を行い、入所申込者の同意を得なければならないこととされており、利用者は食費や居住費の負担も含め提供されるサービスの内容及び利用者の負担等に関する条件について十分理解した上で入所しているものと認識している。

また、食費や居住費の水準についても、居住、滞在及び宿泊並びに食事の提供に係る利用料等に関する指針(平成17年厚生労働省告示第419号)において、居住等に係る利用料について、居住環境の違いに応じて室料及び光熱水費に相当する額を基本としつつ近隣の類似施設の家賃等を勘案することとするとともに、食事の提供に係る利用料について、食材料費及び調理に係る費用に相当する額を基本とすることとしているところである。

▼質問10‐2:

施設サービスなどの居住費・食費の自己負担化に伴う補足給付(特定入所者介護予防サービス費・特定施設入所者介護サービス費)は、介護保険会計から行われているが、所得格差の激しい高齢者世帯において今後、サービス需要の増加が見込まれるなかで、介護保険会計における負担の増加が懸念される。低所得者に対する補足給付については、介護保険会計ではなく、介護保険外の公費から支出すべきものと考えるが、見解を示されたい。

△答弁:

補足給付については、介護保険法(平成9年法律第123号)における他の保険給付と同様に、サービスの利用に要した費用に対する給付とされているところであり、その給付に要する費用の負担の在り方についても、他の保険給付と同様とすることが適切であると考えている。

▼質問10‐3

施設サービスなどの居住費・食費の自己負担化に伴い、低所得者対策として補足給付(特定入所者介護予防サービス費・特定施設入所者介護サービス費)が実施されているが、対象となるのは施設サービス、短期入所系サービス、通所系サービスとされている。

自己負担化に際しては、在宅と施設の居住費・食費の公平性が理由としてあげられたが、施設サービスのみならず、在宅生活を続ける利用者の短期入所生活介護、短期入所療養介護においても居住費・食費が、通所介護、通所リハビリテーションにおいても食費が自己負担化され、在宅の利用者の負担が増え、低所得の利用者のなかには利用を断念するケースもある。短期入所系サービス、通所系サービスにおいて居住費あるいは食費が自己負担化された理由について、改めて示されたい。

また、介護保険法改正により地域密着型サービスに移行した認知症高齢者共同生活介護、地域密着型サービスに新設された小規模多機能型居宅介護においては、当初より居住費・食費は利用者の自己負担とされている。このため、居住費・食費を自己負担できない利用者は、経済的な理由でサービスの選択も利用もあきらめざるをえない現状にある。低所得者であっても必要なサービスが提供されるよう、短期入所生活介護、短期入所療養介護、通所介護、通所リハビリテーション、認知症高齢者共同生活介護、小規模多機能型居宅介護など居住費または食費の自己負担が発生するすべてのサービスについて、補足給付または新たな低所得者対策が必要と考えるが、具体的な見解を示されたい。

△答弁:

在宅で介護サービスを受ける者と介護保険施設の入所者との負担の公平性の観点から、介護保険施設の入所者の食費及び居住費について、基本的に介護保険法における保険給付の対象外とし、利用者の負担とすることとしたところであり、短期入所生活介護等の居宅サービスを利用する場合においても、これらのサービスを利用しない在宅生活者との負担の公平性の観点から、同様に、利用者の負担とすることとしたものである。

また、通所介護等や認知症対応型共同生活介護等の利用者については、居住費や食費の負担に関しては、基本的に在宅生活者と異なるものとは考えられないことから、介護保険制度において、補足給付の支給対象とすること等の必要はないものと考える。