~まちの専門家と歩くと、新しい魅力が見えてくる!
世田谷在住でジャーナリストの高橋ユリカさんの案内でまち歩きを行いました。
まず、北沢タウンホールの会議室で、下北沢にまつわるお話を伺いました。
1982年に本多劇場ができてから、小劇場、飲食店などができ始め、今のような下北沢になってきたことや、個性的な顔をもつこの下北沢が、1946年(昭和21年)につくられた「都市計画」によって、道路と駅前のロータリーをつくる予定になっていることなどについての説明を聞き、まち歩きをスタート。
北沢タウンホールを出発し、下北沢の北側から下北沢の駅周辺を大きく円を描くように歩きました。
最初に、下北沢の賑わいとは一線を画す住宅地に位置する韓国雑貨を置いたギャラリーや、カトリック教会などを見学しました。
そして、若者や外国人観光客にも人気の、駐車場を改装して何店舗も小さいお店が入っている東洋百貨店、これまた人気を集めている一軒家をまるごとカフェにした“mois cafe(モワカフェ)”、地域住民が計画段階から参加して作られた北沢緑道と150本もの桜並木などなど、高橋さんの案内のもと、下北沢ならではのまち歩きを楽しみました。
その後、「世田谷まちづくりファンド」の報告会を見学し、まちづくりのプランが生まれ、実践されている現場を体験。
以下は、日本希望製作所のインターン生ソ・ヒジョンさん(慶熙大学校NGO大学院)が、まち歩きの感想です。
昔からある商店が今も続いていて、過去と現在を見ることができ、昔ながらのおしゃれな感じと、若いおしゃれな感覚を合わせもち、同時に楽しめる時間を過ごせるところにこそ、価値があると思いました。
残念なことに、あのように素敵な場所が道路に変わると聞きました。かなり前に決定されたことですが、市民たちの反対運動で、まだ道路の工事は始まらない状態だといいます。
人が歩く道の間近に電車が通ったりするのは、確かに危険や不便であるかもしれません。でも、長い時間をかけてまちづくりをやっている人々の愛情と努力を考えたら、胸が痛くなります。どうすればいいのかはわかりませんが、住民との対話でいい結論が出たらいいと思います。
去年NGO大学院の研究会で全州(チョンジュ)に旅行に行ったことがあります。全州も民俗学者が代表になって、住民が参加しながら、市民運動団体とネットワークをつくり、全州市からの4車線道路をつくることに反対し、長い間対話を重ねることによって、現在「韓屋(韓国の伝統家屋)のまち」という伝統的文化を体験でき、歴史を学べる有名な観光地になっています。
意識がある人々がつくりだした住民参加型のまち、高層ビルだけではなく、既存のものとよく合うような斬新なアイデアを実際に適用し、愛着を持って生きているのが私の心を暖かくしてくれました。
歩きすぎてちょっと疲れましたが、生き生きしている世田谷を見る ことができて楽しかったです。そして、意識があり、住むまちを 守っている人々がいるのが分かって心が明るくなりました。