化学肥料や農薬を使わずに、自然の有機的な循環を利用した農業を実践している埼玉県小川町の霜里農場で、循環型有機農業の第一人者金子美登さんお話を聞き畑や堆肥場などを見学。昼食は小川町の有機野菜を使う「日替わりシェフレストラン・ベリカフェ」で頂いた後、地元米100%で醸造する星雲酒造、おがわ青山在来大豆を使う豆腐工房わたなべ、麦雑穀工房マイクロブルワリーでの地ビールで締めくくりとなりました。
自然は見事に循環していました。田畑で収穫したものを食べ、そこで出された生ゴミや、作物のくずや雑草はニワトリなどの動物の餌になり、残った部分と人間や動物たちから出た糞尿、山から集めてきた落ち葉が堆肥となって畑や田んぼの作物の栄養になります。
その循環の中にはダイオキシンや環境ホルモンにつながるような毒は含まれていません。生ゴミや糞尿はバイオガスという自然エネルギーとして生かされていました。
有機農業を中心にして、地場の産業や食品加工、レストランなどとの活発な連携で地域づくりが進む小川町。技術開発も仕事づくりも、販路拡大も志ある人々が自力ですすめてきました。大量生産大量消費型の農業や産業ではなく、地域密着で持続可能な産業とまちづくり、住民の朗らかな自信にすっかり魅了されました。生物多様性が確保された、命めぐる農業と農村から新しい時代が始まるのだと確信できました。