「自由と生存の家」から見えるもの

~日本の失業・貧困・セーフティーネットの現在を考える

<報告:日本希望製作所>

日本希望製作所の菊地理事が講師で開催。
菊地理事は、日本労働者協同組合連合会理事、フリーター全般労働組合会計も務め、日本の派遣切りされた労働者の支援も取り組むなど、長らく貧困問題に取り組んできています。

08年末から09年正月に日比谷公園で行われた「年越し派遣村」の活動などを通じて、失業と同時に住まいを失う「ハウジングプア」問題がクローズアップされ始めました。
現在、全労働者の3分の1を非正規労働者が占めています。彼らの年収が低く抑えられている今日、東京の高い家賃では、派遣やアルバイトで働き、ギリギリのところで頑張っていても、失業してしまえば蓄えもないまますぐに路上に押し出される不安背中合わせに生きている人が増えています。
この背景には、これまでの日本の住宅政策があまりにも「持ち家」に偏っていたことがあると菊地理事は指摘します。その結果、若者や女性、高齢者、外国人、貧困層などの住まいの問題が、ほとんど無視され続けてきていると。

そんな中、フリーター全般労働組合の住宅部会では、年収180万円周辺で働く人々が安定して生活を営める住宅提供事業に取り組み始めました。その第1弾として、古い木造2階建てアパート2棟の運営に着手しました。それは単なる住宅の賃貸事業ではなく、家賃を抑えるために、自分たちでできる限り改修して管理し、自ら住宅を確保しようというものです。
この「自由と生存の家」プロジェクトは、自分たちが望む住まい方、暮らし方の新しいモデルを自らつくり、社会に提案する試みとして、サポーターズクラブ会員などの賛同者も広がっています。

セミナー当日は、貧困問題に取り組む研究者や活動実践者に加えて、自治体職員、新聞記者の方まで幅広い人が参加し、プロジェクトへの注目が高まっていることも感じるセミナーとなりました。

菊地理事より、当日の発表内容を基に、「自由と生存の家」の取り組み、背景、目指していることをまとめた寄稿もいただきました。
現場からのメッセージを、ぜひお読みください。
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