私が支援議連の事務局長をしていた チャイルドラインは、18歳までの子どもがかける専用電話です。いじめや子どもの虐待が社会問題化したイギリスで1986 年に始まり、これをモデルにして日本でも15年前にスタートしました。今では44都道府県76団体にまで広がっています。 今年の全国フォーラムは、イギリスから事務局長のピーター・リバーさんをゲストに代々木のオリンピック記念青少年総合センターで、2日間にわたって開催されました。
急激な活動拡大により財政危機に直面したチャイルドライン を救ったのは設立1884年というイギリス屈指の慈善団体、イギリス児童虐待防止協会{ NSPCC)でした。予算規模200億円、女陛下が会長というのですから驚きます。さすがチャリティの国です‼ 専従職員のもとで、電話の受け手ボランティアの研修も行われ、全国12地域の拠点から1400人のボランティアが子どもの声を受け止め、カウンセリングや必要な支援おこなっている他、危機的な状況に警察など外部組織と連携。1989年にできた子ども法に基づいて、子どもの虐待に介入できる唯一の民間組織となっています。
電話以外に行われているメールやウェブチャットの導入には日本のチャイルドラインの方々から熱心な質問が飛んでいました。
育児放棄、性的虐待、ハイリスク家庭における身体的虐待、障害のある子どもやマイノリティの子どもなど、重要課題への取り組みも世界共通、待ったなしです。
子どもの最善の利益という普遍の理念を世界中で共有するために、安部政権にも遅れを取らせず、後退させないことが重要です。しかし現実は、自民党政権の家庭像、子どもや家族観に違和感がでています。子どもを改めて、子供と表記させる小さな変化も見逃してはならないと思います。