快晴の三連休の二日目は原発ゼロ・統一行動デー、日比谷公会堂での開会集会に参加することができた。会場周辺には「福島をわすれるな! 再稼働を許すな!!」と市民が集まり公会堂2000席は早々と満席、会場の外もデモ参加者であふれた。全国各地で原発ゼロへの市民のアピール行動が展開された。
再稼働してきた大飯原発も定期検査に入り、再び国内の原発はすべて停止、原発ゼロ状態に入った。3・11から二年半で、国民の意識はどれほど、変わってきているだろうか。国民の8割が求めてきた脱原発・原発ゼロの思いは、原発の再稼働や海外輸出を成長戦略に組み込む安倍政権によって、完全に無視されている。オリンピック・パラリンピックの東京開催が決まったが、招致プレゼンテーションの安倍首相のスピーチをどれだけの日本人が信頼と自信をもって聞くことができただろうか。福島原発事故は未だ収束していない。汚染水の漏れや作業員の被ばく問題が毎日報道されている現状を“状況はコントロールされている”と世界に向かって言える根拠は一体何なのだろう??
開会集会では、まず福島から鮫川村に住民の反対を押し切って秘密裏に建設・強行稼働された放射性廃棄物仮設焼却炉の爆発事故問題(8月29日)が報告された。隠す・ごまかす・逃げる、の原子力ムラ気質は、環境省・厚生労働省にも着実に根付きつつあると背筋の冷たくなる思いがした。次に自らも被爆者であり長年医師として内部被ばく・低線量被ばくの影響を告発してこられた肥田舜太郎医師が「この国に生きる最大の課題は被ばくを覚悟することであり、今を生きる責任として原発を止めなくてはならない!」と力強く訴えられた。さよなら原発1000万人署名運動の呼びかけ人でもある大江健三郎さんは、原発ゼロを継続するための市民運動の大切さがユーモアを利かせながらも熱く語られた。大江さんの声を聞きながら、9条の会を一緒につくった小田実さんがご存命であれば、まさしく
先頭に立たれたであろうと想像した。まさしくデモクラシー! デモス(民衆)とクラトス(力)、小田実さんのいう『でもくらてぃあ(=民衆の力)』で止めるしかないのだ。
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