第196回国会 2018(H30)年5月24日農林水産委員会

▼大河原:私はずっと消費者の立場から様々な活動をしてきました。今日は消費者の視点から食品流通や安全の確保をテーマにして質問いたします。
まず卸売市場においてHACCPによる衛生管理を導入する意義、大臣御所見をお願いします。
△斎藤国務大臣:食品の安全性に対する消費者の関心の高まりというものを踏まえれば特に、製造、加工等の分野におけるHACCPに沿った衛生管理を適切に行うことというのは重要だと考えています。卸売市場において食品をそのままの姿で輸送するだけでなくそこで加工や小分け、パッケージを施すことができるよう機能を強化していくことが求められてきているのでHACCPの義務化を待たずにHACCPに沿った衛生管理の導入に取り組んでいくということには大きな意義があるという風に考えています。

▼大河原:食品等流通事業者に該当する業者というのはこのHACCPに沿った衛生管理を求められる業者ということでよいのかでしょうか。
△宇都宮政府参考人:今国会に提出させていただいている食品衛生法等の一部改正案においては原則として食品の製造、加工、調理、販売等を行う全ての食品等事業者を対象にHACCPに沿った衛生管理を求めることとしているところです。

▼大河原:これまでHACCPがなかなか普及をしていないが、状況はどんな具合ですか。何がネックになっていたのか、お答えください。
△宇都宮政府参考人:自主的な取組としての総合衛生管理というものをこれまで進めてきたということで、それを今度は制度か、義務化するというようなことであります。

▼大河原:次に、私は消費者の食の安全に対する信頼確保のためにはトレーサビリティーの制度が必要だとずっと主張してきた。現在は米と牛肉についてのみ制度化されているわけだが、これを全飲食料品に拡大をしていく、そのことが必要だという風に思うが大臣お考えいかかですか。
△斎藤国務大臣:食品のトレーサビリティーは食品事故などがあったときに原因究明や商品回収等の円滑化に資するとともに表示の信頼性向上にも寄与する重要な取組であると認識している。
一方全食品とあったが、これ以外の食品のトレーサビリティ―については中小零細企業ほど取組率が低いとか記録を整理、保存することは手間がかかる、多種多様なものが入って売られている加工品なんかを一体どうやって実際に記録をしていくかというのは大変難しいことでもあるものですから今、私どもとしては食品事業者による自主的な取組を推進し、それを後押ししていくということが現実的で適切だと考えています。

▼大河原:159回国会における附帯で「卸売り場流通に適合したトレーサビリティーシステムの開発・導入を促進すること」と決議された。この決議に基づき、制度化への検討はされましたか。
△井上政府参考人:平成16年の卸売市場法の改正案に対する附帯決議を踏まえ農水省において卸売市場におけるコールドチェーンの整備に向けて低温卸売場あるいは冷蔵庫等の施設設備に向けて低温卸売場あるいは冷蔵庫等の施設設備の整備への支援を行ってきた他、ソフト面の対応として平成19年には卸売市場における品質管理の高度化に向けた規範策定のためのマニュアルを作成し、卸売市場関係者に周知をする、また平成20年には卸売業者による市場流通におけるトレーサビリティーシステムの確立に向けた実証試験への支援といったことを行い、トレーサビリティーシステムについて実証試験終了後も取組を継続しているような卸売市場があります。

▼大河原:今回の市場法の改正で便利になる方はもちろんいるが、便利さがゆえに安全性が損なわれたり、今回の改正でこれまで国内のいろいろな方たちが努力をし積み上げてこられたのはこの仕組みが大企業あるいは外国の資本の独壇場になってしまうような危険をはらんでいるのではないかと大変危惧している。
こうした懸念について大臣の見解を求めて終わりにします。
△斎藤国務大臣:多々こういった懸念についてはご意見をいただいている。その都度きちんとした説明をするように心がけていくことは当然であると思っています。公正な取引の場として必要な取引ルール、これを遵守してもらうために認定後も農林水産大臣が厳格に監督を行う、さらには改正食品流通構造改善促進法に基づいて農水大臣取引状況等の調査をおこない必要に応じ指導助言等を行うことでそういった懸念の払拭に努めてまいりたいと考えます。